概要:

  • 2024年4月3日に台湾の東海岸でマグニチュード7.4の地震が発生しました。
  • 地震の震源地付近には船舶はほとんどなく、近くの港にはRoRo船が1隻停泊しているだけです。
  • 地震によって海上輸送に大きな混乱が生じることは予想されていませんが、被害の全容を把握して、修理が行われている間、長距離輸送や鉄道輸送の遅延が予想されます。
  • 花蓮港から蘇澳港までフェリーを運航させることにより、乗客と乗客の自動車をその地域から避難させることができました。

台湾の東海岸で地震が発生

2024年4月3日の早朝、台湾はマグニチュード7.4の地震に襲われました。台湾としては過去25年間で最大の地震となりました。 地震が発生したのは、人口約30万人の台湾東海岸の花蓮県です。 現在救助と復旧作業が続けられています。 これまでのところ、9人が死亡、1,000人近くが負傷しました。 捜索隊が、瓦礫の中から生存者を見つけるため活動中です。

影響を受けた船舶

台湾は、エレクトロニクス、通信、オーディオ・ビデオ製品を含む複数の産業にわたる大手メーカーとしての役割を果たしています。 台湾には、世界最大の受託チップメーカーであるTaiwan Semiconductor Manufacturing Co.があり、アップルやNVIDIAといった企業が顧客として名を連ねています。

地震の震源地に最も近いのは花蓮港です。 この港は、主に地元の砂利、セメント、大理石のために活用されている小規模な港ですが、クルーズ船やホエールウォッチング船のハブ港としても機能しています。 高雄港、基隆港、台北港とは異なり、コンテナ船の主要港ではありません。 そのため、ほとんどのサプライチェーンへの影響は局地的なものにとどまり、この地域の道路、トンネル、橋の被害状況により影響度合いが左右されると予想されます。

地震による被害のため、港湾業務は停止したままです。 しかしながら、港湾当局は、Taipei ExpressとTaima Starの2隻のRoRo船を使用したシャトルサービスを立ち上げ、フェリーの車と乗客を北の蘇澳港まで運ぶ手助けをしています。

上の地図では、震源に近接しているRoRo船は1隻のみで、海岸近くには数隻の船があります。 台湾に近い船舶のほとんどは、中国に近い西海岸か北部に点在しています。

台湾の港

前述の通り、台湾は世界的な製造業の一大拠点となっています。 台湾はまた、コンテナ積み替えが発生する一般的な場所でもあります。つまり、コンテナがある船から降ろされ、別の船に積み替えられることで、より効率的に最終的な陸揚げ港に到着します。 台湾では毎月、特に高雄港を中心に、数百万TEUもの貨物量が港から出荷されています。

上の図は、台湾からの輸出量が数百万TEUに達することを示しています。 震源地に最も近い花蓮港は、台湾から輸出されるコンテナ貨物の輸送には使用されていません。 だからといって、地震によるサプライチェーンへの波及効果がないということではありませんが、海上輸送は安定していると予測されています。 一方で、この地域の道路、橋、トンネルのインフラ被害からの回復に伴い、道路を使った陸上輸送については遅延が急増する可能性が高くなっています。 また、被害状況の調査が行われている間、鉄道輸送に遅れが出る可能性もあります。

安全への配慮

project44は、台湾の地震に関する最新情報をできるだけ速やかに提供することを優先していますが、この困難な時期においても、被災された方々の安全が最優先事項であることに変わりはありません。 被災された方々とそのご家族に心よりお見舞いを申し上げます。

project44のお客様へ

project44では、お客様をが危機を乗り越えられるよう、弊社のプラットフォーム「Movement」内にカスタムビューをご用意いたしました。 project44プラットフォームをご使用のお客様は、今回の地震により影響を受けた可能性のあるすべての出荷とオーダーをご確認いただけます。

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